お刺身食べるのが怖い…アニサキスによる食中毒、被害に遭わないためには?
2023.12.29 LASISA編集部
鮮魚に潜むアニサキスによる食中毒、「つらい」「痛い」ことで知られていることから「できればかかりたくない」と思っている人も多いのではないでしょうか。
アニサキスによる食中毒が増加
鮮魚に潜むアニサキスによる食中毒、「つらい」「痛い」ことで知られていることから「できればかかりたくない」と思っている人も多いのではないでしょうか。
アニサキスは寄生虫(線虫)の一種で、その幼虫(アニサキス幼虫)は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいの大きさで、白色の糸のように見えるもの。
寄生している魚介類が死亡して時間が経過すると、アニサキス幼虫が内臓から筋肉に移動すると言われており、その寄生されている魚介類を生で食べることで、 胃壁や腸壁に刺入して食中毒を引き起こします。
アニサキスの被害は年々増加しており、厚生労働省の調査では、2022年は過去最大500件をこえる被害報告があり、現在食中毒の原因で1位とされています。統計的には毎年2000人~3000人の被害が出ている可能性が見込まれるそうです。
アニサキスは一般的にサバ、アジ、サンマなどに多いイメージですが、150種類もの魚に寄生しているとされ、ヒラメ、ホッケ、生鮭や生の筋子にも寄生していることがあるので生の魚を食すときには注意する必要があります。
アニサキスによる食中毒(アニサキス症)の症状は?
アニサキスによる食中毒は主に「胃アニサキス症」「急性腸アニサキス症」の2種類。
胃アニサキス症は、食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。急性腸アニサキス症は、食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じます。
また、アニサキスを完全に除去して調理した魚介類を食べた場合でも発症する「アニサキスアレルギー」もあり、その場合、アナフィラキシーショックの可能性もありますので、症状が出たら迅速に医師の診断をあおぎましょう。
アニサキスかも?と思ったら
アニサキスが疑われる場合は、できるだけ早く、内科、消化器内科を受診しましょう。問診の結果、アニサキスの可能性があるとされた場合には、胃カメラでの検査をし発見された場合には内視鏡を用いて除去、治療が可能です。
発見、対処が遅れ腸に入ってしまった腸アニサキスの場合には除去はできず、また有効な治療薬が無いため、薬で症状を緩和させて1週間ほどで改善するのを待つ事になります。
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