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年齢・性別関係なし?突然の“抜歯宣告”で一度に2本の歯を喪失 30代女性が痛みもないのに歯を失ったワケ

2023.10.26 LASISA編集部

現在2人のお子さんを持つ39歳の女性は、痛みもないのに2年前のある日歯科医から“抜歯宣告”を受けたと言います。一体彼女に何が起こったのでしょうか。

30代のAさんが突然2本も歯を失ったワケ

痛くもないのに歯が抜けた…!痛くもないのに歯が抜けた…!

 現在2人のお子さんを持つ39歳のAさんは、痛みもないのにある日“抜歯宣告”を受けたと言います。一体彼女に何が起こったのでしょうか。

 Aさんが31歳、ちょうど二人目の出産後間もない頃、神経治療済みの右奥歯になんとなく「浮く」違和感を覚え、歯科を受診しました。

 診てもらったところ、歯科医から「歯の根の部分にヒビが入っている、この歯はいずれ使えなくなるだろう」と告げられたそうです。おそらく出産などで“強く食いしばった”ため歯根部に負担がかかったのが原因ではないか、とAさんは振り返ります。その日は特に痛みもなかったため治療をしないまま歯科からは帰宅したそうです。

 その後、子育ての忙しさから歯科を受診することはなく、右奥歯をなんとなくかばいながら生活していたところ、悲劇が起こったのです。

 2年前のある日、Aさんが友人とラーメンを食べていたところ、口の中がゴロゴロ。なんだろうと取り出したところ、なんと左の奥歯だったのです。驚いたAさんがすぐに歯科を受診したところ、左の奥歯は「歯根破折」で抜け落ちたという診断がおりました。以前は右奥歯の「歯根破折」と言われたのになぜ……。Aさんは、診断以来、なんとなく右奥歯をかばうように歯を使っていたため、左側に負担がかかり、左奥歯の歯根破折を起こしてしまったのです。

 結局放置していた右の奥歯も抜歯となり2本の歯の「インプラント」を選択したそうです。「最初に『歯根破折』だと言われた時は数年後に何が起こるか考えてもいませんでした。歯科にこまめに通っていれば2本も失わずに済んだのかもしれません」とAさんは後悔をにじませます。

 Aさんは一例ですが、歯の根が折れてしまう「歯根破折」とはどんな症状を指すのでしょうか。防ぐ方法はあるのでしょうか?「クレモト歯科なんば診療所」院長・呉本勝隆先生にお話を伺ってみました。

自覚症状が少ない「歯根破折」って何?歯科医に聞いてみました

歯科医師 呉本勝隆(くれもと・かつたか)

医療法人時和会理事長。クレモト歯科なんば診療所院長。日本歯科保存学会専門医。WCOI(世界口腔インプラント会議)専門医。子どもから高齢者まで幅広い年齢の患者が通えるよう、さまざまな診療内容を扱う。重度の虫歯治療(根管治療)から、歯周病やインプラント、口腔(こうくう)外科、審美歯科、ホワイトニング、入れ歯治療まで対応している。日本口腔インプラント学会会員、日本歯科保存学会会員、日本歯内療法学会会員、日本歯科顕微鏡学会会員。クレモト歯科なんば診療所(https://www.kuremoto-namba.com/)

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