母になる時期は自分で決めたい…《卵子凍結》決断に至る理由は? 女性たちの本音とは
2025.2.15 杉山ゆい
最近よく聞く「卵子凍結」とは一体どういったものなのか? 女性たちが卵子凍結を選択する理由に迫ります!
卵子凍結とは?

将来的に妊娠・出産を考えている女性は、「卵子凍結」という言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。2023年より東京都が卵子凍結の助成を開始したタイミングで、卵子凍結が話題になりましたよね。ただ、言葉は聞いたことがあるけれど、どのようなものなのか、どのような人が卵子凍結をしているのか、まだまだ分からないことも多いのではないでしょうか。本記事では、卵子凍結とは何か、卵子凍結を選んだ女性がなぜその選択をしたのかなどを、解説していきます。
卵子凍結とは、年齢が若いうちに卵子を凍結保存し、将来妊娠を望むときのために備える方法です。女性は、生まれたときから一定数の卵子を持っており、卵子は年を重ねるごとに老化していきます。また、徐々に卵子の数も減っていき、一度減った卵子は増えることがありません。卵子の質は、妊娠できるかどうかに大きく影響するもの。年齢を重ねても妊娠の可能性を高めるために、若いうちに卵子を凍結保存しておくのが卵子凍結の目的です。凍結した卵子は将来妊娠を望むときに融解し、精子と受精させ、受精卵を子宮に移植します(体外受精)。
卵子凍結を選ぶ理由
20代~30代の女性が卵子凍結を選ぶ理由。それは、「将来子どもが欲しくなったときのために若い卵子を残したいから」というものが多いです。現代では、女性の社会進出により、結婚年齢や出産年齢が上がっています。「厚生労働省」が発表した、令和3年の女性の平均初婚年齢は29.5歳で、平成7年の26.3歳と比較すると約3歳も上がっています。今仕事に力を入れている女性の中にも「いつ結婚するか分からないけれど、子どもが欲しいときにできない状況を避けたい」と漠然と考えている人は一定数いるでしょう。また、「結婚しているけれど今は子どもを持つ予定がない……」と考えている人も、数年後はどう思っているか分からないのではないでしょうか。「数年経ったら卵子の失が落ち、今よりも妊娠しづらくなっている可能性があるなら……」という理由で卵子凍結を選ぶ女性は多いでしょう。
卵子凍結の過酷な真実
将来妊娠するために自分の若い卵子を凍結しておく卵子凍結。しかし卵子凍結をしても、必ず妊娠できるわけではありません。凍結した卵子を使って妊娠を希望する際は、まず凍結した卵子を融解し、精子と受精させ、子宮に移植します。その過程で、融解がうまくいかない、精子と受精せず受精卵にならないなど、移植前に問題が発生するケースは0ではないのです。また、凍結していた卵子で受精卵ができ移植できたとしても、その着床率は17~41%。無事出産に至る確率はグッと下がるため、卵子凍結すれば確実に妊娠できるわけではないことを理解しておく必要がありますよ。
【まとめ】
仕事に打ち込んでいて、気づいたら20代が過ぎ30代に突入。いつ結婚するのか、いつ子どもを産むのかなど、明確なビジョンはない人も多いでしょう。ただ、年齢を重ねると妊娠しづらくなるのが現実。将来子どもを持ちたいと思ったときに妊娠につながるよう、今から準備をしておくことは、安心材料になるはずです。ただ、卵子凍結=妊娠できる、という意味ではありません。卵子凍結する際はいつ頃出産したいかまで、しっかり考えておくことが大事になってきます。
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