落ち込み、寝過ぎ、暴食… 「うつ病」か「冬季うつ」か? ←知っておくべき “決定的違い” とは 【作業療法士が解説】
2025.2.4 奏かえで
一般的なうつ病と、この季節にみられる冬季うつには、どのような違いがあるのでしょうか。作業療法士の筆者が解説します。
共通する症状と、真逆の症状

冬になると何となく気分が沈んだり、朝起きるのがつらくなったりすることはありませんか? それ、もしかしたら「冬季うつ」かもしれません。この記事では、冬季うつの症状や原因について、作業療法士の筆者が分かりやすく解説します。一人で悩まず、まずは冬季うつについて正しく知ることから始めましょう。
冬季うつってどんな病気?
冬季うつは秋から冬にかけて気分が落ち込み、春先になると症状が和らぐというサイクルを繰り返すのが特徴です。「季節性情動障害(感情障害)」とも呼ばれ、男性よりも女性の方が発症しやすいとされています。
一般的なうつ病と似ている部分もありますが、症状に少し違いがあります。
うつ病と冬季うつの共通症状としては、気分の落ち込みや無気力、疲労感などがあります。この他、うつ病では「食欲が減る」「眠れない」といった症状がみられます。しかし、冬季うつでは逆に「食欲が増える」「睡眠時間が長くなる」ことが多いのが特徴です。
冬季うつに特徴的な症状の一つが「食欲が増える」です。うつ病と違い、冬季うつは食欲が増すのが特徴です。特に炭水化物(米やパン、チョコレートなどの甘いお菓子)が食べたくなる傾向があります。併せて、食欲が増える一方で活動量が減るため、太りやすくなります。また、睡眠時間が長くなるのも特徴の一つ。「長時間寝ても、朝起きるのがつらい」「寝ても寝ても眠い」「昼間も眠くなる」……。冬季うつでは、このような過眠症状がみられます。
ファイナンシャル・プランナー、作業療法士、ライター 奏かえで
健康・マネー系ジャンルを中心にライターとして活動。現役の作業療法士で回復期病棟を経験しつつ、介護老人保健施設に10年以上勤務。ファイナンシャル・プランナー(FP)・簿記の資格を持ち、新旧NISA・iDeCoへの長期投資を継続中。専門性を生かした記事執筆が強み。
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