【インフルエンザ】なぜワクチンを打つのか? 打てば感染を防げる? 正しい知識を「薬剤師」が解説
2025.1.28 みち89
インフルエンザワクチン、この冬は接種しましたか? 注射は苦手という人も、今一度ワクチンの意味について知ってみましょう。
ワクチンを打つ理由とは?

今冬もインフルエンザが猛威を振るっています。あらためてインフルエンザワクチンについて、薬剤師免許を持つ筆者が解説します。
ワクチン接種、一番の目的
インフルエンザワクチン接種の一番の目的は、インフルエンザにかかった場合の「重症化を予防すること」です。重症化した場合、子どもであれば急性脳症、高齢者や何らかの理由で免疫機能が低下している人では、肺炎などが考えられます。
「ワクチンを打ってもかかる可能性があるなら、打たなくていいのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし発症を予防することはもちろん、重症化を抑えたり、最悪の場合、死に至ることを防いだりするために、ワクチン接種は有効とされています。
ワクチンを打ってもインフルにかかる?
一方、現在の医療では、インフルエンザワクチンを接種していてもインフルエンザの発症を100%抑えることはできません。
6歳未満の小児を対象に、日本国内で行われた研究によると、ワクチンによって発症を抑えることができた割合は60%だと報告されています。また、65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者を対象にした研究結果では、発病を抑えた割合は34~55%、死亡を抑えた割合が82%でした。
過去にワクチンを打ったにもかかわらず、発症したことがある人もいるでしょう。ワクチンを打った自分と打っていない自分を比較するのは難しいですが、ワクチンを打った結果、軽症で済んだ可能性も考えられます。
薬学部を卒業後、病院薬剤師として勤務。 現在は「正しい情報を分かりやすく!」をモットーに、ヘルスケアや化粧品などの解説記事を執筆中。 ■保有資格 ・薬剤師免許 ・YMAA個人認証 ・アロマテラピー検定1級 ・フェムテックアンバサダー
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