【白菜の栄養】煮込みに向いている部位は? 甘みと旨みが多い部位は? 黒い斑点の正体は? 栄養ポイント&効果的な食べ方を解説
2025.1.15 野村ゆき
鍋料理に欠かせない冬野菜の代表格「白菜」。中国では白菜、大根、豆腐を合わせて“養生三宝(ようじょうさんぽう)”と呼ばれ、体力や免疫力を高める食材として精進料理に用いられています。白菜に秘められた栄養パワーを解説します。
鍋料理に欠かせない!白菜の栄養を解説!

鍋料理に欠かせない冬野菜の代表格「白菜」。中国では白菜、大根、豆腐を合わせて“養生三宝(ようじょうさんぽう)”と呼ばれ、体力や免疫力を高める食材として精進料理に用いられています。白菜に秘められた栄養パワーを知って、風邪を引きやすい冬の健康管理に役立てていただけたら嬉しいです。
白菜は、低エネルギーでもビタミンとミネラルが豊富!

白菜は約95%が水分で、たんぱく質や糖質が少ない低エネルギー食材です。外葉1枚あたり(約150g)20kcal(キロカロリー)、中葉1枚あたり(約100g)13kcalなので、ダイエット中の人も安心してたくさん食べられそうですね。
水分が多い=栄養価が低いイメージがあるかも知れませんが、それは誤解です。
白菜には歯や骨の健康に欠かせないビタミンK、風邪予防やアンチエイジングの味方であるビタミンC、体内の水分と塩分のバランスを調整するカリウム、腸内環境を整える食物繊維がバランス良く含まれています。
中でもビタミンKは外葉1枚(約150g)に89μg含まれ、1日の必要量(150μg)の1/2以上を補うことができます。ビタミンCも外葉1枚(約150g)に29mg含まれ、1日の必要量(100mg)の1/3弱に相当します。ビタミンCは水に溶け出す性質があり外葉の色が濃い部分に多いとされているので、ロール白菜やスープに活用を。
中心に近い芯の部分に旨みと甘みがたっぷり

白菜の芯を煮込むとやわらかくなり、甘みを感じるという人も多いのではないでしょうか。実は、白菜にはうまみ成分のグルタミン酸が、特に中心部の芯の部分に多く含まれています。これは中心には生長点があり、必要な糖やアミノ酸を他の部位よりも貯めこんでいるためと考えられています。中心部は甘みが強く、食感もやわらかめなので浅漬けやサラダなど生食にも向いています。また、白菜はアブラナ科の植物でアリルイソチオシアネートがという機能性成分も含まれ、抗菌作用や抗がん作用の研究が進んでいます。この成分は熱に弱いため、生食することで効果的にいただくことができます。
編集ライター歴25年以上。食と栄養への興味が高じて40代で社会人学生となり、栄養士免許と専門フードスペシャリスト(食品流通・サービス)資格を取得。食品・栄養・食文化・食問題に関する情報+好奇心のアンテナをボーダーレスに広げ、分かりやすい記事をモットーに執筆中。
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