【パセリの栄養】付け合わせのパセリは食べた方がいい?活用法は?栄養士ライターが解説!
2024.12.6 野村ゆき
付け合わせのパセリを食べた方がいいのか、迷ったことはありませんか。実はパセリには高い栄養価があります。詳しく解説していきましょう。
付け合わせのパセリって食べる?食べない?
揚げもの料理やサンドイッチなどに彩りとして添えられることが多い、パセリ。付け合わせのパセリを食べた方がいいのか、迷ったことはありませんか。独特の香りや、縮れた葉の食感が苦手で残してしまう人もいるかも知れませんね。この記事では、食べられずに放置されしまうことも少なくない、ちょっと気の毒なパセリの栄養にスポットをあてたいと思います。次は残さず食べてみようかな、という気持ちになっていただけたら幸いです。
繊細な見た目から想像できないほど、高い栄養価あり!
実は「香草」と呼ばれるハーブ類の中で、ズバ抜けて栄養価が高いのが「パセリ」です。
体内でビタミンAに変換される強い抗酸化作用があるβ(ベータ)-カロテンを多く含む緑黄色野菜で、血液と骨に不可欠なビタミンK、肌や粘膜の健康に役立つビタミンC、鉄やカルシウム、カリウムなどのミネラル、食物繊維も豊富。付け合わせに添えられているパセリは1房程度で量が少ないため、こまめに食べることで栄養の恩恵を受けることができるのです。
パセリ特有の香り成分は、消化促進や抗菌、口臭予防などの効果が期待できるアピオールなど。生の魚などに添えられているパセリは衛生的とは言えませんが、フライやサンドイッチなど料理の付け合わせとして出されたパセリは栄養面から考えると食べるのが正解と言えそうです。
オリーブオイルやマヨネーズなど油を使った料理で栄養効果がアップ
パセリに含まれる脂溶性の栄養成分(βカロテンやビタミンK)は、揚げものなどの油を使う料理、マヨネーズ、オリーブ油などと一緒に食べることで吸収率がアップします。
オリーブ油を使うキャロットラペにたっぷり加えたり、フライの揚げ衣にプラスしたり。刻みパセリをバターに混ぜるハーブバターや、マヨネーズと和えてディップとして味わうのもおすすめの食べ方です。
実は秋と春がパセリの旬、たくさん買ったら冷凍保存を
ハウス栽培などで年中手に入るパセリですが、旬は9~11月の秋と3~5月の春。旬のパセリは葉がやわらかくなるので、パセリが苦手な人も食べやすく感じるのではないでしょうか。
パセリをたくさん買ったら、水洗いして水気をよく切ってから、茎を取り除いて葉の部分を食べやすい大きさにちぎり、フリーザーバッグなどに入れて冷凍すれば1カ月程度楽しむことができます。冷凍後、袋の上から手でほぐすとバラバラに砕け、ふりかけのようになります。スープのトッピングなど、ちょっと緑の彩りが欲しいときに必要量だけ使えて便利ですよ。
なお、生のフレッシュなパセリを刻んで料理に使うときは、刻んだパセリを水にさらすと水溶性のカリウムやビタミンCが流出してしまいます。茎についた状態で水洗いしてから刻むようにしましょう。
※参考文献:杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、名取貴光監修『新・野菜の便利帳 健康編』高橋書店,2016、白島早奈英・板木利隆監修『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店,2009、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019
編集ライター歴25年以上。食と栄養への興味が高じて40代で社会人学生となり、栄養士免許と専門フードスペシャリスト(食品流通・サービス)資格を取得。食品・栄養・食文化・食問題に関する情報+好奇心のアンテナをボーダーレスに広げ、分かりやすい記事をモットーに執筆中。
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