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実はカボチャの仲間!ズッキーニの栄養とおすすめの食べ方を栄養士ライターが解説

2024.9.1 野村ゆき

見た目はキュウリに似ていて、淡白な味わいはナスに近い「ズッキーニ」。その正体は…?栄養士ライターが解説します。

ズッキーニは何の野菜の仲間?

イタリア料理のイメージが強いズッキーニイタリア料理のイメージが強いズッキーニ

 見た目はキュウリに似ていて、淡白な味わいはナスに近い「ズッキーニ」。その正体は「ヘポかぼちゃ」という種類に分類されるカボチャの仲間です。夏野菜の一つで、日焼けでダメージを受けた肌の健康を助けるビタミンCが多く、食べ応えがあるのに低エネルギーな点も嬉しいポイント。イタリア料理のイメージが強いですが、幅広い調理が楽しめる食べやすい野菜です。

抗酸化ビタミンをバランス良く含む、まさに“小さなカボチャ”

▲β(ベータ)-カロテンは緑色品種の皮の部分により多く含まれています。皮付きのまま調理を!▲β(ベータ)-カロテンは緑色品種の皮の部分により多く含まれています。皮付きのまま調理を!

「ズッキーニ」はイタリア語で“小さなカボチャ”という意味を持つとか。カボチャは熟してから収穫するのに対し、ズッキーニは開花して5~7日後に大きさが20センチ程度(細長い品種の場合)になった未熟な実を食べる違いがあります。

 栄養面では“小さなカボチャ”を意味する通り、ガボチャと同じ抗酸化パワーのあるβ(ベータ)-カロテンやビタミンC、ビタミンEをカボチャより控えめながら含んでいます。中でも、カルシウムを骨に取り込むのを助ける働きがあるビタミンKはカボチャ並みに豊富で、育ち盛りの子どもや骨粗しょう症が気になる年代の人に積極的に摂ってほしい栄養素の一つです。また、日焼けでダメージを受けた肌の健康を助けるビタミンCもカボチャの半分程度と多め。逆に、カボチャと比べて水分が多く糖質が少ないため、エネルギーは1本あたり(正味重量約160g)26kcal(キロカロリー)と低めです(※)。

(※)参照:『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版』、奥嶋佐知子監修『食品の栄養とカロリー事典 第3版』女子栄養出版部より

イタリア料理だけでなく幅広い料理に使える万能野菜

 クセがないズッキーニは、皮がやわらかく、タネやワタを取り除く必要がないので、そのまま切って調理できる手軽さが嬉しいポイント。脂溶性であるカロテンやビタミンE、ビタミンKが含まれているので、油と一緒に摂ると効率よく栄養を吸収できます。ラタトゥイユなどの煮込み料理に使う時は、先に軽く油で炒めてから煮込みましょう。また、薄くスライスすれば生でも食べられるので、ビタミンCをしっかり摂りたいときはドレッシングで和えてサラダ感覚で食べるのもおすすめです。

※参考文献:杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、上西一弘ほか監修『健やかな毎日のための栄養大全』NHK出版,2022、名取貴光監修『新・野菜の便利帳 健康編』高橋書店,2016、板木利隆監修『新・野菜の便利帳 おいしい編』高橋書店,2016、白島早奈英・板木利隆監修『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店,2009、レジア編『日本の食材図鑑』新星出版社,2018

栄養士・編集ライター 野村ゆき

編集ライター歴25年以上。食と栄養への興味が高じて40代で社会人学生となり、栄養士免許と専門フードスペシャリスト(食品流通・サービス)資格を取得。食品・栄養・食文化・食問題に関する情報+好奇心のアンテナをボーダーレスに広げ、分かりやすい記事をモットーに執筆中。

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