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【夏野菜の王様】モロヘイヤって何がトップクラスなの? 注目の栄養ポイントとおすすめの食べ方を栄養士ライターが解説

2024.8.24 野村ゆき

家庭菜園のモロヘイヤは種子やサヤに含まれる毒に要注意!

 実は、モロヘイヤの種子やサヤには、めまいや吐き気を引き起こす有害物質が含まれていると言われています。生産管理された市販のモロヘイヤはサヤをつける前に摘んで出荷されているため心配いりませんが、家庭菜園などで栽培している場合は気をつけましょう。

油と一緒に食べると脂溶性のカロテン・ビタミンKの吸収がアップ

▲アクの成分であるシュウ酸は揮発性なので、フタをせずにゆでます。▲アクの成分であるシュウ酸は揮発性なので、フタをせずにゆでます。

 モロヘイヤには、一般的にアクと呼ばれるシュウ酸が含まれています。シュウ酸は水溶性のため、下ゆですることで減らすことができます。注意点は、ビタミンCの損失を最小限にするために短時間でサッとゆでること。また、ゆでた後に手早く冷水にさらすことで、鮮やかな緑色を保つことができます。

 下ゆでしたモロヘイヤを刻んで、食べるときにアマニ油などの油を少量回しかけていただくと、脂溶性のカロテンやビタミンKの吸収が高まります。また、スープの具として加えれば、モロヘイヤのトロミで滑らかな口当たりになり、食欲がないときも喉ごしよくいただくことができますよ。

※参考文献:杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、上西一弘ほか監修『健やかな毎日のための栄養大全』NHK出版,2022、名取貴光監修『新・野菜の便利帳 健康編』高橋書店,2016、板木利隆監修『新・野菜の便利帳 おいしい編』高橋書店,2016、白島早奈英・板木利隆監修『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店,2009、レジア編『日本の食材図鑑』新星出版社,2018、下村道子・和田淑子編著『新調理学』光生館2018

栄養士・編集ライター 野村ゆき

編集ライター歴25年以上。食と栄養への興味が高じて40代で社会人学生となり、栄養士免許と専門フードスペシャリスト(食品流通・サービス)資格を取得。食品・栄養・食文化・食問題に関する情報+好奇心のアンテナをボーダーレスに広げ、分かりやすい記事をモットーに執筆中。

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