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【夏野菜の王様】モロヘイヤって何がトップクラスなの? 注目の栄養ポイントとおすすめの食べ方を栄養士ライターが解説

2024.8.24 野村ゆき

夏野菜の一つ「モロヘイヤ」。栄養価の高さはトップクラスを誇り、刻むとオクラのようなヌメリが出るのが特徴。ゆでるとカサが減ってたくさん食べられるので、夏の滋養野菜として献立に取り入れていただけたらうれしいです。

モロヘイヤは「夏野菜の王様」

β(ベータ)-カロテンの多さが王様クラス!β(ベータ)-カロテンの多さが王様クラス!

 エジプト語で「王様の野菜」を意味する「モロヘイヤ」。古代エジプトの王様が病に伏したときモロヘイヤのスープを飲んで治したという伝説や、あのクレオパトラも食べていたという逸話も(諸説あり)。その名の通り、栄養価の高さはトップクラスを誇り、刻むとオクラのようなヌメリが出るのが特徴。ゆでるとカサが減ってたくさん食べられるので、夏の滋養野菜として献立に取り入れていただけたらうれしいです。

モロヘイヤに特筆して多い栄養成分が、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンです。100gあたりの含有量は10,000μg(マイクログラム)で、ほうれん草の2倍以上も含まれています。また、骨と歯を丈夫にするビタミンKや美肌づくりに欠かせないビタミンCも、ほうれん草の2~3倍以上含まれています(※1)。いずれも抗酸化作用がある栄養成分ですので、相乗効果による抗酸化力アップが期待できます。

 また、歯と骨の健康維持に欠かせないカルシウムをはじめ、骨の成長や代謝を支えるマンガン、尿酸の生成や有害物質の無毒化にかかわるモリブデンなどのミネラル、さらに食物繊維も豊富。刻むと出てくるヌメリは多糖粘液質の食物繊維で、胃粘膜の保護や血糖値とコレステロール値の上昇を抑える働きがあります。

(※1)参照:『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版』より/モロヘイヤ(生)100gあたりのβ-カロテン当量10,000μg・ビタミンK含有量640μg・ビタミンC含有量65mg、ほうれん草(夏採り・生)100gあたりのβ-カロテン当量4,200μg・ビタミンK含有量270μg・ビタミンC含有量20mgを比較

【次ページ】家庭菜園のモロヘイヤは種子やサヤに含まれる毒に要注意!

栄養士・編集ライター 野村ゆき

編集ライター歴25年以上。食と栄養への興味が高じて40代で社会人学生となり、栄養士免許と専門フードスペシャリスト(食品流通・サービス)資格を取得。食品・栄養・食文化・食問題に関する情報+好奇心のアンテナをボーダーレスに広げ、分かりやすい記事をモットーに執筆中。

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