いつも自信がないアナタへ…【パリ五輪】選手らのインタビューから学ぶ!自信を高める《心の筋トレ》のやり方 心理カウンセラーが解説
2024.8.11 伊藤春佳(いとう・はるか)
スポーツ選手の言葉づかいや態度を参考に「自信を高める方法」をお伝えします。 これは、アスリートや何かしらのプロに限らず、どんな人にもできる方法です。
はじめに
パリオリンピックも最後の日が迫ってきました。各種目で、日本人選手が次々と活躍し感動を与えてくれています。オリンピックという大舞台は選手にとって、とてつもない重圧でしょう。その重圧を背負ってパフォーマンスをすることは、日々の練習に加えて、メンタル面の支えが大きく左右します。人は誰でも、「自信がなかなかもてない」「頑張っているのに、前に進んでいる感じがしない」などと考えて、実力が発揮できないことがありますよね。今回は、スポーツ選手の言葉づかいや態度を参考に「自信を高める方法」をお伝えします。 これは、アスリートや何かしらのプロに限らず、どんな人にもできる方法です。
選手の言葉の使い方に学ぶ
さて、選手の試合後のインタビューを聞いて、どんな印象を持ちますか? ほとんどの選手が「感謝を伝えたい」「支えてくれた人、ありがとう」と言っていますね。全ての選手のインタビューを、見聞きしたわけではありませんが、多くの選手が、勝ち負けやメダルの有無、望んでいた結果に関係なく、“感謝”の気持ちを表しています。
謙遜と自己卑下の違いは、「ありがとう」と「ごめんなさい」
ごめんなさいや、すみませんを、謙遜の意味で使う人は多いです。自分が悪くないのにすぐに謝るのは、実際は、謙遜しているのではなく、自己卑下にあたります。もちろん、悪いことをしたときに、謝ることは大切ですよね。今回は「謝れるか謝れないか」という話ではありません。
例えば人から、服装を褒めてもらったとき。「ありがとう」と言う人と「私にはちょっと似合わないですよね、すみません」と言う人がいます。ここで「すみません」と謝るのは、褒めた側からすると「褒めなきゃ良かった」となりませんか? 本人は謙遜しているつもりでも、です。 これではコミュニケーションも取りづらいですし、信頼関係も築きにくいです。
謙遜して発言したつもりでも自己卑下に捉えられてしまします。さらに、自分で自分の自信を、どんどん削っています。反対に、素直に「ありがとう」と言えば、自信も積み上がっていきます。
間違いに気づいたり、頑張っても思うようにいかないときも、同じです。周りの人に「指摘してくれて、ありがとう」「色々と気づかせてくれて、ありがとう」と言ってみましょう。「すみません、ごめんなさい」を減らし、代わりに「ありがとう」をどんどん増やしていきましょう。この「ありがとう」の積み重ねが「自信を高める」、誰にでもできる方法です。
できたところを探す、加点方式で考える
私たちはつい、うまくいかないときほど「できなかったところ」に注目します。注目することは決してダメではありません。危険を回避するときや、ミスを繰り返さないためには、大切なことです。メンタル面ではどうでしょう。「できなかったところ」ばかり探すと、「自分はダメなんだ」「向いてないんだ」「この努力は無駄なんだ」となりませんか。最終的に、自分自身を責めてしまうんですね。
もし、このようなネガティブなサイクルに入りかけたら、いったんストップしましょう。そして、できたところを探してみましょう。「チャレンジできた」「経験ができた」など、何かしらあるはずです。
ひとつおすすめの方法があります。それは「点数」に表すことです。「チャレンジする前は10点満点中、何点でしたか?」次に、「今はそこから何点上がりましたか?」と問いかけてみて下さい。例えば、2点から5点になったとします。「その3点の加点は、何ができたからですか?」と、また自分に問いかけ、考えてみて下さい。数字にすることで「見える化」し、確かなものになります。
この「できたところ探し」ですが、オリンピック選手のインタビューに当てはめてみると、成績に関係なく、選手自ら「できたところ」「目的の達成具合」を探し、答えていますね。これが一つの「自信を高める」方法です。
「無理やり良かったこと」にしない
「できたところを探すこと」が大事だと、お伝えしました。ここで、ひとつ気をつけたいのは、自分の本心に背いて無理やり良かったことにしないことです。「自分が我慢すればいいんだ」という、自己犠牲とは違うということです。 例えば、パワハラやモラハラなど、誰が見てもダメなことを受け入れるのは、「できたこと」ではありません。そういった場面で「耐えることができた」と、いったん自分を労うことはOKです。ただ、その関係を続けることと「自分ができたこと」は違うと、区別してください。そして、「腹が立つ」とか「悲しい」というマイナスの気持ちは、フタをせずに吐き出しましょう。
さいごに
今回は、「自信を高める方法」をお伝えしました。誰にでも、すぐにできる方法です。 大切なのは、「ありがとう」を言うこと、「できたところを探すこと」を積み重ねることです。
毎日続けることで、何か落ち込むことがあったときにこそ、この積み重ねが効いてきます。自己肯定感が高まり、「普段からエネルギーを高く保っている状態」になるからです。普段のエネルギーが低いと、ちょっとしたことでメンタルが落ちてしまいます。 そうならないためにも、ぜひ、《心の筋トレ》として、取り組んでみて下さい。 オリンピック、最後まで応援しています。頑張れ日本!
【画像】心理カウンセラーが伝授!これが《心の筋トレ》のやり方です!(6枚)
一般社団法人インナークリエイティブセラピスト協会所属タロットセラピスト。自死遺族の自助グループ「分かち合いの会」を主宰。自身のメンタルの悩みから、心理学、タロットカードを学ぶ。現在は、インナーチャイルドやHSPなどの悩みを抱える人に向けたサポートを行う。オーガニックやオイルトリートメントの知識を生かし『心と体の両面からアプローチできるセラピスト』を目指している。
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