【二十四節気】8月7日「立秋」猛暑が続くのに…暦の上ではもう秋だった!?
2024.8.7 水浦裕美
猛暑が続く8月7日(水)ですが、暦の上では秋を示す「立秋」です。この日がどんな日なのか解説します。
猛暑続きなのにもう秋!? 季節にズレがある理由とは?
立秋は、古代中国で生まれた季節を表す言葉「二十四節気(にじゅうしせっき)」の一つで、13番目の節気です。立秋は固定ではなく、太陽黄経が130度になったときと定めされているので年によって日付が異なります。8月8日になることが多いのですが、今年は閏年で2月29日があったため8月7日(水)が立秋となり、次の節気の「処暑(しょしょ)」を迎えるまでの8月7日〜21日が立秋の期間となります。
立秋の「立」という言葉には「ときが移る」、「物事や作用がはっきり現れる」という意味があり、「立秋」には秋の気配が現れ始め、季節が移り変わるときという意味があります。立秋以外にも立春、立夏、立冬がありますが、それぞれの季節は「立」が付く節気から始まっています。
8月上旬に「季節は秋」といわれて違和感を抱く人もいるかもしれません。実際の気候とのズレが生じているのは、二十四節気が作られた場所が日本の東北地方と同経度にある華北地方であったためだとも言われています。
日中は暑い日も多いのですが、この頃になると朝夕には「涼風(すずかぜ)」と呼ばれる秋を感じる涼しい風が吹くことも。また、夏の終わりを告げるかのように、朝夕には「カナカナカナ」と鳴くヒグラシの高い声を耳にすることも増え、季節の移ろいを感じるでしょう。
立秋期間の最大イベントはお盆
立秋期間と重なる重要なイベントといえばお盆です。お盆は亡くなった先祖様の魂を家にお迎えし、供養する行事です。一般的なお盆の日程は8月13日〜16日ですが、一部地域では7月に行うこともあります。
お盆の初日には迎え火を焚いて先祖様の魂を迎え入れ、お盆期間中にはお墓参りをして先祖様を供養し、最終日に送り火を焚いて魂を送り出します。櫓(やぐら)を囲んで行われる盆踊りもお盆の風物詩の一つ。足で土を強く踏み鳴らすことで死者の霊を鎮め、あの世に送り出すことができるとされています。
立秋の旬の食べ物
この時期の旬を迎えるのはナスとキュウリ。お盆に先祖様への御供物として作る「精霊馬(しょうりょうま)」にも使われている野菜です。夏野菜は水分が多く、利尿作用のあるカリウムを多く含むため、体にこもった熱を出しながら水分を補うことができ、暑さが続くこの季節に最適な食べ物です。
果物だと、イチジクとももが収穫期を迎えます。ともに水分量が多くみずみずしいため、夏疲れで食欲が落ちているときにおすすめ。特にイチジクは、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ポリフェノールが豊富で「不老長寿の果物」と呼ばれるほど栄養が豊富。生でいただけるのは1年の中でも今の時期だけになるため、ぜひご賞味ください。暑さは残るものの、朝晩の涼しい風に秋らしさを感じる立秋の時期。旬の食べ物で体を癒しながら、実りの秋を迎える準備を始めましょう。
女性誌編集部を経て、2011年よりフリーの編集ライターとして活動。 女性誌を中心に、メンズ誌、WEB媒体、書籍、企業の販促物などの制作に携わる。 美容、ライフスタイル、タレントインタビュー、マネー企画などを幅広く担当。 プライベートでは、3歳&1歳男の子のママ。
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