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【初対面の人との会話】苦手意識を払拭する“頑張らない”考え方とは? 心理カウンセラーが伝授

2024.7.14 伊藤春佳(いとう・はるか)

仕事でもプライベートでも、初対面の人と話すことが苦手意識があるという人は多いのではないでしょうか。仕事や趣味、友達づくりや婚活といった初対面の人と接する場面で役立つ方法や考え方をご紹介します。

初めての人とうまく話せない…対策はある?

会話する女性のイメージ会話する女性のイメージ

 仕事でもプライベートでも、初対面の人と話すことが苦手意識があるという人は多いのではないでしょうか? 「会話が苦手な理由に関する意識調査(※)」でも、普段から会話が苦手だと感じる人が最も苦手とするのが「初対面の人と話す」でした。しかし、仕事や趣味、友達づくりや婚活といった初対面の人と接する場面をなかなか避けることはできないですよね。今回は、初対面の人との会話にストレスを抱えない方法や考え方をご紹介します。(※人材派遣会社「R&G」調べ/2024年5月)

「どう見られているか」ではなく「自分がどう見るか」を意識しよう

 初対面の人と接することが苦手な人の中には、まず「緊張する」ことが多いと思います。特に出来上がった人間関係の中にポンと入ることは、誰だって初めは緊張しますよね。ここでお伝えする方法は、「緊張しないようにしよう」とか「緊張はよくない」ではありません。

「緊張する」ことはそのまま「緊張するんだ」と、まずは受け止めてみましょう。とはいえ、過度な緊張をし続けることで大事な話が頭に入らなかったり、人の顔や名前を覚えられなかったりすると、仕事や関係に支障が出てしまいます。そんなときに「自分が周りを見ているのか?」「周りから見られているのか?」この視線の矢印を意識してみましょう。

視線の方向を変えてみる

緊張するのは「周りからどう見られているか」と考えるから緊張するのは「周りからどう見られているか」と考えるから

 では、「視線の方向」という観点で考えていきます。視線が向く先を矢印とします。「周りからどう見られているか」と思うのは相手から自分に矢印が向いている状態です。イメージで良いので、この矢印を「自分から相手」にクルッと変えてみてください。 そうすると「周りからどう見られているか」という矢印が、「私が周りを見る」に変わります。

 実際に、どのような効果があるのか説明します。「周りからどう見られているか」というのは、周りに「どう見えていますか?」とは聞けないので答えが出ませんよね。「周り」もしくは「相手」がどう見ているのか、どう思っているのかは相手にしか分かりません。

 そこで「私が周りを見る」に変えると、「あの人は眠そうにしているなぁ」とか「あの人はテキパキ動く人だな」と、自分の目で見た答えがありますね。 今、もし周りを見ることができるなら、物でも良いので何か一つ観察してみてください。物なら「色・形・重さ・感触」など、どんな感じでしょうか。それはあなたにとって心地良い物ですか?心地悪いものですか? このように、「周りから」を「自分から」に視線の方向を変えるだけで、初めて入る仕事場でも自分の目で観察することができるのです。

 さらに、自分から観察していると、結果的に緊張していたことを忘れていた、ということも起こります。ぜひ、普段からこの「自分から見る」クセを意識してみてください。なぜかというと、すぐに身に付くものではないからです。 大切な場面を楽しむために、普段から意識してみてください。

「自分の目で観察するクセ」がつくことで、「がんばらない自然体」で振舞うことができるようになります。

“緊張”は悪いモノではない!

「緊張している自分」をまるごと受け止めよう「緊張している自分」をまるごと受け止めよう

 先ほど「緊張する」ことを受け入れてみましょうとお伝えしました。もう少し深堀りしていきますね。「緊張」ってあまり良い言葉として使われていませんよね。どちらかというと「行動に対して足を引っぱる感情」として使われます。とはいえ、悪いことばかりでしょうか。次の問いかけをご自身にしてみてください。

『あなたが今までに、緊張するおかげで得られたものは何ですか?』

 少し変わった問いかけかもしれません。例えば私の場合、こんな答えが出ました。

・話しすぎなかったから、逆に好感を持たれた
・余計なことを言わなくて済んだ
・発表の場で、緊張すると思ったから準備だけはしっかりできた
・緊張している人同士で友達ができた。

 ここで言いたいのは、一見ネガティブなものでも、何かしらのメリットがあるのだということ。緊張は、手放そうと思ってもなかなか難しい要因です。それなら、いっそのことそのまま受け入れて、メリットとして使っていけばいいのです。

 こう考えることで、少し肩の力が抜けませんか? 『手放すことに頑張らない』一つの考え方として、取り入れてみてください!

次ページ……初対面の相手との会話のポイント

心理カウンセラー 伊藤春佳(いとう・はるか)

一般社団法人インナークリエイティブセラピスト協会所属タロットセラピスト。自死遺族の自助グループ「分かち合いの会」を主宰。自身のメンタルの悩みから、心理学、タロットカードを学ぶ。現在は、インナーチャイルドやHSPなどの悩みを抱える人に向けたサポートを行う。オーガニックやオイルトリートメントの知識を生かし『心と体の両面からアプローチできるセラピスト』を目指している。

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