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【7月7日】七夕は“五節句”の一つ!何色の短冊がいい?願い事の書き方は?「陰陽五行説」に基づいた《お願いの仕方》 心理カウンセラーが解説

2024.7.7 佐藤城人(さとう・しろと)

7月7日は七夕。今回は、短冊に願いごとを書く際のポイントと、何色の短冊を選べばよいのか、この2点をお伝えいたします。

七夕は「五節句」の一つ

短冊のイメージ短冊のイメージ

 7月7日は七夕。広く知られた伝統行事です。「七夕の節句」と呼ばれるように、桃の節句(3月3日)や端午の節句(5月5日)と同じ「五節句」の一つです。 節句とは、「季節の変わり目」のことで、この変わり目に、無病息災・子孫繁栄などを願います。もともとは奈良時代に唐から伝わった「陰陽五行説」に基づいていて、お供えや邪気祓いなどの行事も行われます。

 七夕の節句は、織姫と彦星の伝説などから「星祭り」ともよばれます。願いごとを短冊に書いて、竹や笹に結び付けることも行われます。 笹や竹には「神様が降りて来る際の目印」という言い伝えがあります。 近年では、スーパーやデパートなどに、短冊を書くコーナーなども見かけるようになりました。そこで今回は、短冊に願いごとを書く際のポイントと、何色の短冊を選べばよいのか、この2点をお伝えいたします。

【願い事の書き方】願いごとを書く際は「ストレート」に

 次の2つの言葉を比べてください。
・子どもが試験に落ちませんように
・子どもが試験に受かりますように

 どちらが合格できそうですか? これは、明らかに後者ですね。なぜかというと、「受かる」というゴールを明確に口にしているからです。特定のことを意識すると、その定めたことに自然と意識が向かう心理のことで「カラーバス効果」といいます。

 また「落ちないように」と、たとえネガティブなことを打ち消したとしても、どうしても先に「落ちる」と口に出しているため、落ちる場面を連想しがちです。これは「かわいいパンダの親子を連想してはダメです」と禁止されても、パンダの親子をイメージしてしまうのと同じです。

 他の例も見ていきましょう。
・ケンカはダメです⇒仲良くしよう
・ミスはダメです⇒上手くやろう
矢印の右側の例文のように、望むゴールを明確に口にすることを心掛けてください。

【願い事の書き方】達成した際の「気持ち」が大事

 引き寄せの法則では、「願いごとが叶った状態」で願うと良いとされます。例文を挙げると、

・健やかに育ってほしい⇒健やかに成長した
・結婚したい⇒結婚できた
・成功したい⇒成功している

 このように「したい」という願望形ではなく、「既にできている」ように達成形で言い切ることが大事といわれます。この発想「未来の先取り」で、私も同感です。手に届くものと実感できるからです。

 ただ、見落としていることがあります。それは、「結婚したい」と願望形であっても、実際には結婚できる人が多数存在するということです。また、「結婚できた」と達成形を用いたとしても、叶わない人も多いということです。つまり、願望形がダメで達成形が良いという単純な話ではないということです。願望形や達成形にこだわるよりも、大事なことは次の2点です。

(1)今を否定しない、肯定すること
(2)達成した場面の気持ちが大事なこと

(1)今を肯定すること
 今を否定している場合、願いは叶いません。「自分なんかダメだよ」とうつむいている人にチャンスの神様はほほ笑むでしょうか?それこそ、本人も下ばかり向いています。幸運を見逃してしまうことでしょう。

 また、「健やかに成長してほしい」とあなたが子どもに願うとき、「この子は、今はダメな子なんだ」と内心思っていないでしょうか? 子どもは敏感です。親の思いを察知します。これでは、健やかに成長できません。今を明るく照らすからこそ、未来もより明るく照らせるのです。七夕で考えた場合、織姫も彦星も、自分や相手のことを否定してはいませんよね。

(2)気持ちが大事

 頭で無理やり作った願いごとと、心からの願いごと。どちらが叶った方が嬉しいですか?これは後者です。そして、心からの願いであれば、自然と笑顔になりますし、嬉しい気持ちにもなります。ということは、ただ達成形で書くよりも、本当は「達成した場面の気持ちを十分に味わうこと」これが大切になります。七夕の場合、織姫も彦星も、年に一回の逢瀬を心から望むからこそ、その願いが叶うのではないでしょうか。

短冊の色について

短冊のイメージ短冊のイメージ

 冒頭に七夕の節句は「陰陽五行」に基づくとお伝えしました。五行説では、自然界のすべてのことを、「木火土金水」の五つに当てはめて説明します。そして、この五つには、それぞれ意味や対応する色が定められています。

・木・青:植物が芽吹き成長する様子。ここから、「成長」に関する願いごと。
・火・赤:火が燃え盛る様子。「熱い思いや感謝の思い」などはいかがでしょう。
・土・黄:大地の象徴とされます。人間関係の土台は信頼。「交友」に関する願いごと。
・金・白:硬い金属の象徴。社会でいえば義務や規則。「決まりや約束ごと」の願い。
・水・紫:泉から湧き出る水の象徴。人を動かす知識や知力。「学業」の願いごと。

 五行から、それに相応しい願いごとも当てはめてみました。もちろん、絶対「〇〇色にすべき」と決めつけるものではありません。あくまでも目安と捉えてください。そして、「達成したときの気持ち」が大事です。短冊に願いごとを書いた際、その色でシックリくるかどうか、ご自身の気持ちに確認してください。

さいごに・流れ星の話

 流れ星を見た際、願いごとを伝えると、願いが叶うといいます。しかし実際には、直ぐには思いつかず、流れ去ってしまった。間に合わなかった…。このようなケースも多いのではないでしょうか?

 対策は、直ぐに思い出せるように、いつも頭の中に置いておくことです。それも、真ん中にド~ンと。こうしておけば、流れ星を見かけたときに、願いごとを伝えることができます。

一日に一回、あなたは自分の夢や願いごとを口ずさんでいますか?常に意識に置いておけば、幸運の神様を見逃すこともありませんよね。ぜひ、素敵な七夕をお過ごしください。

心理カウンセラー・心理セラピスト 佐藤城人(さとう・しろと)

心理カウンセラー・心理セラピスト。過去にアルコール依存症を患った経験があり、それを克服する過程で40代に再度大学に入学、心理学と出会う。各種依存症やインナーチャイルドを抱える方、さらには社交不安障害や愛着障害の悩みなど、これまで10年間で約5000名様の悩みをサポート。インナーチャイルドの回復プログラムの中で「正しさよりも心地よい生き方」を提唱する。2019(令和元)年一般社団法人インナークリエイティブセラピスト協会を設立。現在はカウンセラー・セラピストの養成にも力を入れている。

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