【大人のイジメvol.1】「自分だけ“輪”から弾かれて…」さり気ない《仲間外れ》は本人の勘違いか?
2024.5.14 LASISA編集部
いじめは、子どもだけでなく大人の社会でも……? さまざまな事例を紹介します。
意味深…「長く続くといいね」ベテラン社員の言葉

文部科学省が2023年10月に公表した「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小中高校・特別支援学校における「いじめ」の認知件数は68万1948件。前年度に比べ10.8%増加し、過去最多になりました。
文科省は「いじめ防止対策推進法等に基づき、積極的認知や組織的対応の徹底、いじめ重大事態調査の適切な実施を推進する」としています。
悪口・からかい、仲間外れ・集団無視、持ち物を隠されたり捨てられたり……。こうしたいじめはしかし、大人の人間関係においてもしばしば起こります。とりわけ連日同じ面々が集い顔を合わせる「職場」では、多少とも経験のある会社員は少なくないようです。
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かつて東京都内の小売企業に勤めていた女性A子さん(当時30代前半)は、中途入社したその会社でうまくなじめず、「あれはいじめだったのでは」と今も思い出してはモヤモヤするといいます。
中小規模のオーナー企業。独自の社風やルールを重んじていて、数十年にわたって成長拡大を続けてきたという実績がある半面、それに対する強い自負はどことなく排他的なムードをはらんでもいました。
「入社してから知ったことですが、3年後離職率がかなり高い職場でした。5人入ったら2~3人は3年以内に辞めていたと思います」(A子さん)
新しい社員が入っては去っていくことに慣れているのか、A子さんも入社早々「あなたは長く続けられるといいわね」と、ベテラン女性社員から声を掛けられたことがあったそうです。
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