【こども誰でも通園制度】保育士の人材不足、持病や発達対応は?現場の8割以上「不安」の声
2024.2.27 LASISA編集部
国に対する意見は?具体的な「不安」の声
具体的に、どのような不安、課題があるのでしょうか。
「こども誰でも通園制度を進めるにあたって、国に対して意見はありますか?」と聞いたところ、「子どもの安全」「受け入れ側」「制度や進め方」の3つの点に関する意見が多く挙げられました。
【受け入れる側としての意見】
・「利用できる時間が短いのが気になっている、突発的な利用では園への負担が大きすぎると感じています」(50代園長)
・「保育士を確保するのが難しいうえに、既存の園児も年々支援を必要とする子が増えてきています。寄り添いながらの保育をする中で更にこの制度が追加になると、園に求められるものが多くなり不安が大きい。保育士確保の補助や、給料の補助等について考えていただきたいと感じる」(50代園長)
・「申請書など簡潔にしていただきたい」(30代副園長)
【子どもの安全に関する意見】
・時々来る子どものことを把握してアレルギー対応や発達相談なども行うには、やはり人が必要です。ぜひ配置基準の見直しをしてもらいたいです。(50代園長)
・クラスに1人知らない子が日々変わり替わり来ることは、保育士にとっても今いる園児にとってもストレスが大きいと思います。(30代保育士)
・障害のある子どもを受け入れる場合、体制の整備など引き続き検討が必要と思われる。(40代副園長)
【制度や進め方に関する意見】
・具体的な方針と補助金制度について教えてほしい。(30代園長)
・運営しやすいマニュアルを提示してほしい(50代園長)
・まずは受入れ側への説明、体制作りをしっかり終えてからスタートをしてほしい。本来、発表もそれからではないかと思う。(40代園長)
・月10時間ではなく、定期的に通える状況が必要である。(40代園長)
・新しいことが始まる時は混乱があり、それは制度が複雑だったり分かりにくいことが多いので、簡単で誰にでも分かりやすい制度であって欲しい。(40代園長)
子育て支援の重要性が増す中で、保育士不足の問題など、解消すべき問題が多いなかスタートする本制度。まずは、“不安”とする現場の声をきちんと解消することが、必要なのではないでしょうか。
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