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12月22日「冬至」ってどんな日? 柚子湯に入る意味、かぼちゃと冬至粥を食べる理由

2023.12.22 水浦裕美

12月22日(金)は冬至です。夜の時間が長くなる日であることは知っている人も多いと思われますが、どんな意味を持つ日なのか詳しく解説します。ほかにも、「なぜ柚子湯に入るの?」「なぜ、冬なのに夏から秋に収穫される野菜のかぼちゃを食べる?」など、疑問にもお答えします。

「冬至」は毎年同じ日ではない

「冬至」は毎年同じ日ではない「冬至」は毎年同じ日ではない

 12月22日(金)は冬至です。夜の時間が長くなる日であることは知っている人も多いと思われますが、どんな意味を持つ日なのか詳しく解説します。ほかにも、「なぜ柚子湯に入るの?」「なぜ、冬なのに夏から秋に収穫される野菜のかぼちゃを食べる?」など、疑問にもお答えします。

 まず、2023年の「冬至」は12月22日(金)ですが、来年2024年は12月21日です。冬至の日にちは決まっておらず、12月20日〜23日の間になるとされ、ほとんどの場合が21日もしくは22日です。20日や23日になることは極めて稀で、12月23日が冬至になったのは1955年が最後でした。

 どうしてこのようなことが起こるのかというと、冬至は太陽黄経が270度になった日とされているためです。地球の公転周期は年によってわずかなズレが生じているので、日にちが数日程度変わるのです。

夜の時間が長い冬至は“死に近い日“と考えられていた!

夜の時間が長い冬至は“死に近い日“と考えられていた!夜の時間が長い冬至は“死に近い日“と考えられていた!

 冬至は、古代の中国で生まれた暦「二十四節気(にじゅうしせっき)」で、1年で一番夜の時間が長くなるとされる日。生活の中でも、朝の暗さや日の入りの早さから、冬至が近いことを感じている人も多いかもしれません。

 冬至の12月22日と夏至の6月21日の日の出と日の入り時間を、東京を例に比べてみると、その差は激然。5時間近く太陽の出ている時間が違うのです。

 6月21日 日の出4:25 日の入り19:00 日照時間14時間35分
 12月22日 日の出6:47 日の入り16:32 日照時間9時間45分

 人に行動するパワーを与え、作物を育てる太陽は生命力の象徴であり、古来より信仰の対象でした。そんな太陽の力が弱まる冬至は、死に一番近い日と考えられていたのです。その反面、昼を陽、夜を陰とする陰陽論では、冬至には陰の気が極まり陽の気に変わる折り返し地点であり、この日を境に運気がアップするといわれています。それを表す言葉として「一陽来復(いちようらいふく)」がありますが、現代の日本でも、冬至の日には祭りを行い、来福の願いを込めた一陽来復守りやお札を授与する神社などもあります。

 また、冬至は太陽が生まれ変わる日とも捉えられ、紀元前の中国では冬至を新しい年の始まりとしていたことも。また、古代遺跡ストーンヘンジでは冬至の日の出を祝う儀式がありますし、北欧では現在でも続く冬至を祝う「ユール」という風習もあります。

みそぎのために柚子湯に入る

みそぎのために柚子湯に入るみそぎのために柚子湯に入る

 太陽が生まれ変わり、この日を境にして運気がアップするとされる冬至。日本にも昔から伝わる運気アップの風習がいくつかあります。その中で最も有名なのが柚子湯ではないでしょうか。柚子湯には陰の気をはらって運気をアップさせるみそぎのような意味があり、冬至の日に柚子湯に入ると風邪をひかないといわれています。

 柚子湯は江戸時代の銭湯が起源です。ですが、なぜ柚子だったのでしょうか。

 理由の1つ目は、柚子の薬用効果を期待したため。中国が原産の柚子は奈良時代から飛鳥時代にかけて日本に渡来したといわれ、薬として栽培されていました。日本最古の医書「医心方(いしんぽう)」には、柚子の幅広い効能が記載され、“精神を聡明にして寿命を伸ばす”と記述されています。それらの効果を期待して柚子が選ばれたのではないでしょうか。実際に、柚子に含まれるビタミンCは血流を改善する効果がありますし、ポリフェノールの一種であるスペリジンにも血流改善や抗酸化作用があるなど、柚子が体に良いことは科学的にも証明されています。

 理由の2つ目は、柚子は香りが強いから。強い香りには邪気を払う力があると考えられていました。理由の3つ目は、冬至を“湯治”、柚子を“融通”にかけた語呂合わせから「湯治をして体の融通が効く(元気に動ける)」という意味を込めたという説もあります。

「ん」がつく食材を食べる! 中でもかぼちゃはパワーが強い

「ん」がつく食材を食べる! 中でもかぼちゃはパワーが強い「ん」がつく食材を食べる! 中でもかぼちゃはパワーが強い

冬至にかぼちゃを食べると良いとされていますが、そもそもかぼちゃは夏から秋にかけて収穫される野菜なので、「なぜ冬至に?」と疑問を抱く人もいるかもしれません。

 七草粥に入れるべき食材が決まっているように、冬至にも食べると良いとされる食材があります。それが、かぼちゃ(なんきん)、れんこん、にんじん、きんかん、ぎんなん、かんてん、うどん(うんどん)です。共通していえることは、名前の中に「ん」が2回入っていること。冬至には、「ん」がつく食材を食べると運がよくなるといわれているのです。

「ん」がつくとなぜ良いのかというと、「運(うん)」という言葉と音が似ているから。また、仏教が生まれたインドで話されていたサンスクリット語では「ん」は終わりを意味することから、陰が極まって陽に転じると考える陰陽論と結びつけているのではないかとも考えられています。

 かぼちゃは名前の中に「ん」が2回あるだけでなく、栄養価が高く魔除け効果のある黄色であることから、無病息災を願って食べられるようになったようです。また、かぼちゃの収穫時期は夏から秋にかけてですが、収穫したてよりも2〜3カ月寝かせると甘みが増しておいしいことも、冬至の食材として選ばれた理由でしょう。夏の太陽を浴びて育ったかぼちゃを食べることで、陽の気を取り込みたいとう思いもあったのかもしれません。

小豆を使ったお「冬至粥」を食べる

小豆を使ったお「冬至粥」を食べる小豆を使ったお「冬至粥」を食べる

「冬至粥」とは小豆を使ったお粥のことです。かぼちゃの黄色と並び、赤も魔除け効果のある色。小豆も赤いことから、小豆入りのお粥を食べることで、厄を払って福を呼び込むことができるとされています。お祝い事では赤飯が振る舞われますが、それも同じ理由からです。

 小豆粥を作るのが面倒な場合は、レトルトのものでも構いません。小豆粥が苦手なら、代わりにお汁粉やおはぎをいただくのもありです。

 時代とともにその由来が忘れられ、廃れつつある昔から伝わる風習。ですが、長年続いているものには、何かしらの意味があるのだと思います。12月22日は太陽のありがたみを感じつつ、運気アップを期待して柚子湯やかぼちゃ、小豆粥を食べてみてください。

 水浦裕美

女性誌編集部を経て、2011年よりフリーの編集ライターとして活動。 女性誌を中心に、メンズ誌、WEB媒体、書籍、企業の販促物などの制作に携わる。 美容、ライフスタイル、タレントインタビュー、マネー企画などを幅広く担当。 プライベートでは、3歳&1歳男の子のママ。

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