大人の歯列矯正のメリットデメリット “実質無料”“早く終わる”の真偽は?歯科医が解説
2023.11.2 LASISA編集部
歯列矯正のデメリット
石川先生「デメリットとしては(1)矯正治療自体の副作用(2)矯正器具自体による弊害(3)治療結果と患者様の要望のずれなどが挙げられます。
(1)矯正治療自体の副作用
矯正装置は歯磨きが困難になることが多く、飲食のあとに歯磨きを丁寧におこなわないと、虫歯が進行してしまうリスクがあります。
また、原因は明確にはなっていませんが、歯の神経が死んでしまうことや、歯の根っこが異常に吸収してしまうことが、低い確率であり得ます。
歯茎が下がったり、歯周病が悪化したりするなど歯周組織の障害がおこることもあります。歯茎が下がるわけではなく、並べる前の歯茎の下がった位置が目立つブラックトライアングルという現象は、凸凹が強い方には高確率に認められます。
(2)矯正器具自体による弊害
矯正器具が唇や頬、舌などにあたり口内炎ができやすくなったり、周りについた汚れが取り切れていなかったりする場合には口臭の原因になりやすくなってしまいます。
ワイヤーの治療の場合、見た目が目立ってしまうことも挙げられます。また金属材料を多く使うこともあり、金属アレルギーにも注意が必要となります。
(3)治療結果と患者様の要望のずれ
美しさというのは定義するのが難しく、人・年代・人種などによって審美概念が異なります。また、写真を見てある程度個人特定ができるレベルで、顎の三次元的な位置や、歯の大きさ、口周りの軟組織の形態、鼻の形などは人によって大きく異なります。矯正治療は個人個人の骨格や歯並びの個性合わせて、統計学的な美しさを作ることがメインとなるため、患者様の要望が個性を超えるような美しさの場合矯正治療単体では解決できない場合もあります」
千葉センシティ矯正歯科院長。2020.2021年度インビザライン プラチナエリートプロバイダー、2021.2022年度インビザライン ダイヤモンドプロバイダー、2022.2023年度インビザライン ブラックダイアモンドプロバイダー。北原学院千葉歯科衛生士専門学校非常勤講師。歯学部卒業後、矯正専門のドクターとして、多数の歯科医院、医療法人でさまざまな患者と向き合う。2022年6月、千葉市で自身の医院である千葉センシティ矯正歯科を開業。矯正治療を通じてすてきな笑顔と、健康に協力できることを心より願っている。 千葉センシティ矯正歯科(https://chiba-kyousei.jp/) 公式Instagram(https://www.instagram.com/sr.orthodontics/)
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