ウエディングドレスは「メルカリ」で購入、結婚指輪は3万円…親世代は信じがたい? 今どき女性の金銭感覚
2023.10.21 岩井なな
結婚といえば一世一代の大イベントのはずですが、今どきの世代は高いお金を掛けることばかりが“正解”とは捉えていない様子。節約できることは節約する、今どきな価値観の女性を取材しました。
今どきの女性がお金を掛けるのは、いわゆる「モノ消費」よりも「コト消費」だと言われています。旅行やグルメ、習い事など“体験”に対して多く支出する傾向にあり、逆にモノに対しては、安く済ませられるものは安く済ませるという人が増えているよう。それが例え“一生に一度”と言われる「結婚」であっても、高いお金を掛けなくてはならないという考えに縛られない人は、決して少なくありません。
今回の取材では、高収入のパワーカップルにもかかわらずウエディングドレスをフリマサイトで購入した女性、そして数万円以下の結婚指輪で満足しているアラサー世代の夫婦の話を聞くことができました。それぞれのエピソードを紹介しつつ、彼らの考え方やその価値観に迫ります。
世帯年収2000万円なのに? ドレスを「メルカリ」で購入したワケ
東京23区内に住む30代のA子さん。デザイン会社に勤務しており、年収は1000万円の大台に乗ります。同年代の男性と1年ほど前に結婚し、世帯年収は2000万円超えです。
A子さんは、バリキャリということもあって食事や旅行に関しては高級志向。今回が初婚ということで、さぞかし豪華な結婚式を挙げるのかと思いきや。挙式は親族のみで執り行い、挙式とは別の日に友人を招いてのお祝いパーティーを開催するとのことでした。
そんなA子さんが結婚式準備中、親しい友人と会うたび口にしていたセリフは「ウエディングドレスのレンタル料金が高過ぎる!」。
新品ではないレンタルのドレス、しかも挙式の数時間しか着ないのに30万円以上はザラ。納得いかない様子でした。
A子さんは、お金を掛けるところには掛ける一方、それ相応の価値を感じない物事には絶対にお金を掛けないという考え方の持ち主で、特別な機会だからといってむやみに出費したくないというスタンスだったのです。
これまで仕事に励んできたからこその高収入です。価値を感じるものにこそお金を使いたいと考えるのは当然でしょう。そしてその「価値を感じるもの」というのが、個々で異なりそれぞれの“課金先”があるというのが今どき世代の特徴のようです。
そんなA子さんがついに納得のいくウエディングドレスを見つけました。何と、フリマサイト「メルカリ」で中古ドレスを1万円程度で購入したというのです。
中古といっても、出品者が新品で購入したものを一度着用したのみ。無料で試着させてもらった結婚式場のレンタルドレスよりも状態は良かったといいます。サイズの調整は多少必要ですが、デザインは理想に近くてすごく満足したとのことでした。
すっかりウエディングドレス選びにはまったA子さんは、メルカリで2着目、3着目と次々にドレスを購入し、レストランを貸し切ってお祝いパーティーを何度も開催しているようです。
フリマアプリで気に入ったウエディングドレスを見つけるコツを聞いたところ、「とにかく徹底観察をして、自分が気に入るものが出品されるのを待つ」ことだそう。
高収入かつ高級志向なA子さんの結婚式・挙式にまつわる意外な決断は、現代の価値観のありようを象徴しているかのようです。
アパレル業界出身のウェブライター&取材ライター。ファッション、美容、恋愛など女性の自信につながるテーマを取り扱うのが好きで得意。近年は、あか抜けファッションとツヤ肌メイクについて研究中。
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