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【ワークマン】2023年秋冬新商品発表会を開催! ワークマンカラーズ、海外進出、インナー参入など注力分野を紹介

2023.9.2 LASISA編集部

ワークマンが、2023年8月30日(水)、東京・新宿にて「ワークマン 2023年秋冬新商品発表会」を開催しました。今回の発表会のメインテーマは「Share! Share! Share!」。

ワークマンが2023年秋冬新商品発表会を開催

入り口真正面のマネキンが、テーマの「シェア」に沿った衣装でお出迎え入り口真正面のマネキンが、テーマの「シェア」に沿った衣装でお出迎え

 ワークマンが、2023年8月30日(水)、東京・新宿にて「ワークマン 2023年秋冬新商品発表会」を開催しました。

 今回の発表会のメインテーマは「Share! Share! Share!」。
「1つの服を男女がシェアして着る」「仕事、遊び、街着の用途をシェア」「SNSに投稿して共感をシェア」の3つのシェアを指します。

 秋冬のコーディネートを紹介するファッションショーでは、個性あふれるコーディネートを着こなす「VAW 栄光ハイスクール」の学生がダンスで会場を盛り上げたほか、75歳のモデルも登場し、アクティブシニア層を意識したコーディネートも紹介されました。

 戦略発表会では、ワークマンの土屋哲雄専務取締役が、9月1日(金)に銀座にオープンした「Workman Colors(ワークマンカラーズ)」、「SHEIN(シーイン)」社方式の「短納期・小ロット生産」を取り入れた経緯、機能性インナーへの本格参入、イオンモール沖縄ライカム店(沖縄県中頭郡)出店の目的、以上4つを強調しました。

ワークマンカラーズ初出店と新たな生産方式を取り入れた理由

短納期・小ロット商品で製造された商品。膨らんだ袖が今年のトレンド短納期・小ロット商品で製造された商品。膨らんだ袖が今年のトレンド

 土屋専務は、「ワークマンプラス」、「#ワークマン女子」と新業態店舗を立て続けに出店しているにもかかわらず、「ワークマンカラーズ」を銀座に出店した理由について「機能や着心地など頭で考えて買う理性的な購入というのは、最終的な購入率は低い。直感で買いたいと思う感性的な購入の方が何倍も購入率が上がる。ワークマンは“機能性”という点で知名度を十分に得たので、第一創業期は終えたといえる。次に目指すのは、機能はステルス化して、デザイン性でも選ばれる商品をそろえた新業態店舗が『ワークマンカラーズ』なのです」と説明しました。

 そのためにワークマンが採用したのが、中国のECサイト「SHEIN」社方式の「短納期・小ロット生産」です。ワークマンは元々、1年前に工場に大量発注し、工場の閑散期に安く製造してもらう「長納期」のスタイルでした。価格は抑えられるものの、長納期スタイルでは、どうしても売り場にトレンド感がなくなってしまう……。そこで、SHEIN社の「短納期・小ロット生産」方式を参考にしたそうです。

 土屋専務は、「実際には、上海の縫製業の熟練工がサンプルを造らず500着のみ直接生産し、1つのデザインが店頭で販売されるまでわずか4週間という短期間で行うことで、常にトレンドを取り入れた鮮度の高い売り場を維持していく。さらに、売れたアイテムは、長期間の稼働保証をしている工場に協力を仰いで生産拡大し、全店販売をしていく」と、新業態の店舗展開について語りました。

 まずは、「ワークマンカラーズ」を含む、作業服を扱わない新業態店舗49店舗で15アイテムを販売し、ワークマン全体での売り上げのうち20%達成を目標に掲げ、今後の規模拡大に注力していくということです。

戦わないで売上を達成へ。インナー市場への本格参入を表明

ファンケル社と協業したインナーが全国発売ファンケル社と協業したインナーが全国発売

 土屋専務は「インナー市場は女性1兆円、男性3億円のマーケットがあり、そこで5年後に売り上げ5%をめざして本格参入する。私は、業界で生き残ることのできる最低ライン“生存最低シェア”を5%として考えている。キャンプギアは立ち上げから3年、ゴルフウエアは立ち上げから1年でこの生存最低シェア5%を達成した」とコメント。

 さらに、「すでに、インナーシェア大手の衣類メーカーとは真正面から戦わないつもりで、違った角度から売り上げを伸ばす。まずはファンケル社と協業して開発した乾燥に強い保湿インナーを強化し、2024年春には旭化成と共同開発した吸湿インナーを発売する予定だ。さらに、花粉に強いインナーや、虫に強いインナー、アトピー肌に優しいインナーなど、機能を持たせたインナーの開発も検討している」と、今後の開発計画も明かしました。

 さらに、キャンプYouTuberとして2019年からワークマンの公式アンバサダーを務め、2023年より社外取締役に就任した「サリー」さんこと濱屋理沙さんを紹介しました。

 濱屋さんは、「他社製品の吸湿発熱繊維を使ったものは汗などの肌のわずかな水分を吸収して発熱エネルギーに変換するというもの。乾燥肌の方や、敏感肌の方は逆に乾燥してしまい、かゆみの原因になってしまう。ワークマンから試験的に発売している『Rich Moist Vell(リッチモイストベール)』シリーズは、ファンケル独自の美容保湿成分『セラミドヴェール』を配合した糸を使用しており、水分量を保持する力が強いので、保湿クリームを塗る手間を省くことができる。今後は全国の店舗で展開していく」と、詳しい説明をしました。

沖縄に出店した理由は海外進出

 最後に、土屋専務は「イオンモール沖縄ライカム店」への出店の狙いを話しました。

「来年度2月にオープンする『#ワークマン女子イオンモール沖縄ライカム店』は、東アジア旗艦店として海外進出を見据えた出店。最初に想定しているのは、台湾。台北の気候が那覇と近いということがライカム店出店の理由の一つです。ライカム店で台湾や韓国のインフルエンサーを確保すること、#ワークマン女子の店舗を現在20店舗から40店舗まで増やすこと、この二つの条件を満たした段階で海外へ進出していく予定です」と明かしていました。

 ワークマンの社是は「声のする方に、進化する」。

 顧客の声を間接的に聞くこと、つまり、インフルエンサーを含むクリエイターの声に耳を傾けることを一番大切にしているそうです。

「1万人のアンケートより1人のクリエイターの意見を聞いた方がいい製品ができる。我が社は日本最大のクリエイターに依存した会社なんです」と言い切った土屋専務。

 クリエイターと手を取り、ワークマンが海外へと進出していく日は近いのではないでしょうか。

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