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【9月6日は黒の日】「黒Tシャツ」専門店が歌舞伎町に残したものとは? 閉店までわずか、運営者に聞く

2023.9.6 LASISA編集部

新宿・歌舞伎町の黒Tシャツ専門店「#000T KABUKICHO」が、2023年9月8日に閉店を迎えます。この間の取り組みについて、運営者の一人である歌舞伎町の名物経営者、手塚マキさんに聞きました。

黒T専門店が街に果たした役割とは

「黒Tシャツ」専門店が歌舞伎町に残したものとは? 閉店までわずか、運営者に聞く「黒Tシャツ」専門店が歌舞伎町に残したものとは? 閉店までわずか、運営者に聞く

 東京の新宿・歌舞伎町の黒Tシャツ専門店「#000T KABUKICHO」が、2023年9月8日(金)に閉店を迎えます。黒色無地のTシャツだけを扱う異色の店舗が、オープンからの2年半で街に果たした役割とは何だったのか。運営者の一人である歌舞伎町の名物経営者、手塚マキさんに話を聞きました。

あらゆる属性の人を受け入れる街、歌舞伎町

 TOHOシネマズ新宿すぐ脇の路地裏にたたずむ「#000T KABUKICHO」は、2021年4月30日にオープンしました。

 歌舞伎町でホストクラブや飲食店、美容室などを運営する「Smappa!Group」会長で元ナンバーワン・ホスト、さらに歌舞伎町商店街振興組合の常任理事でもある手塚さんが、新型コロナ禍の2020年、白Tシャツ専門店「#FFFFFFT(シロティ)」オーナーの夏目拓也さんと出会ったことがきっかけになりました。

 歌舞伎町と「黒」を結ぶストーリーとは何か。夜の街だから、ホストが多いから……ではなく、この街が「あらゆる年齢性別、国籍、属性の人を受け入れる度量の広さを持っているからこそでしょう」と、手塚さんは語ります。

 新型コロナ禍でのオープンでしたが、黒Tが好きで黒Tを探しに来たという客たちが遠方からも店を訪れました。歌舞伎町に来るのは初めて、という人も少なくなかったそうです。

「黒Tをきっかけに歌舞伎町を目指してくる人が増えたのはとても大きかった。街にとっての新たな“色づけ”にもなったと思う」と手塚さんは振り返ります。

「いろんな人に歌舞伎町を訪れてほしいということは、ずっと思っています。その方が面白いし、いやすい街になる。『ダイバーシティー』というのは本来、行政が号令を掛けて作るものではなく、勝手に人が集まってきていろんなことをやるのこそがダイバーシティーだと考えていますので」

街の“多様性”をより活性化するために

 今回、テナントオーナーチェンジに伴う契約満了により、突然の閉店を迎えることになった同店。歌舞伎町はなかなか物件が空いておらず、黒T店の今後は今のところ未定だと言います。

「とはいえ、また誰かと組んで何かやりたいという気持ちは強いです。それが街の“多様性の活性化”につながるので」(手塚さん)

 近年は、海外セレブがお忍びで訪れたり、映画やミュージックビデオのロケに使われていたりする歌舞伎町。若者世代からの注目も高くなっていると手塚さんは言います。変化を続けるこの街は、次はどのような表情を見せてくれるのでしょうか。

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