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【みょうがの栄養】食べすぎると物忘れしやすいって“うわさ”はホント?おいしい食べ方ってある?栄養士ライターが解説

2025.7.3 野村ゆき

そうめんや冷奴の薬味として、さわやかな香りと彩り、食感のアクセントを与えてくれる「みょうが(茗荷)」。みょうがの栄養と聞いてピンと来る人も少ないかもしれません。みょうがの栄養を解説します。

ちょっと脇役イメージな“みょうが”を解説

みょうがの栄養知ってますか?みょうがの栄養知ってますか?

 そうめんや冷奴の薬味として、さわやかな香りと彩り、食感のアクセントを与えてくれる「みょうが(茗荷)」。薬味仲間のショウガや青ネギに比べると存在感が弱く、「あってもなくても気にならない」という声も…。もっと多くの人に食べていただきたい!との思いを込めて、みょうが好きの筆者がスポットライトを当てたいと思います。

よく食べている「みょうが」は花のつぼみ部分

▲収穫まで1年以上かかる高級食材「みょうがたけ」の旬は春。▲収穫まで1年以上かかる高級食材「みょうがたけ」の旬は春。

 現在は年間を通して手に入る「みょうが」ですが、本来の旬は初夏から秋。数少ない日本原産の野菜の一つで、東京に茗荷谷(みょうがだに)という地名がありますが、かつて「みょうが」の栽培が盛んに行われていたことが由来と言われています。

 普段、私たちが食べているのは「花みょうが」と呼ばれる蕾(つぼみ)が集まった花穂(かすい)部分。地下茎から伸びて地上に顔を出します。また、土を盛るなどして若い茎の部分を軟白栽培したものを「みょうがたけ」と呼び、収穫まで手間と時間がかかることから高級食材として知られています。

栄養ポイントは特有の香りと紅色、食感にあり

▲みょうがの香りを楽しみたいなら、刻むのは「食べる直前」に!▲みょうがの香りを楽しみたいなら、刻むのは「食べる直前」に!

「みょうが」の特徴は、さわやかな香りと美しい紅色、シャキシャキした食感です。香りの主成分はα-ピネンという精油成分で、血行を促進して体を温めたり、食欲を増進させる働きがあるとされています。エアコンによる冷え性や夏バテに有効と言えそうですね。α-ピネンは揮発性が高いため、香り成分を最大限に活かしたいなら“刻み置き”はNG。食べる直前に刻むようにしましょう。

 また、「みょうが」の紅色にはポリフェノールの一種「アントシアニン」が含まれています。抗酸化作用のほか、血行の改善にも一役買ってくれます。酸と合わせると鮮やかに発色する性質があるので、サッと湯通ししてから甘酢漬けやピクルスにすると、写真映えを狙える常備菜になります。さらに、「みょうが」には食物繊維が豊富に含まれ、シャキシャキとした食感のもとにもなっています。

【次ページ】「みょうが」の言い伝え…根拠はあるの?

栄養士・編集ライター 野村ゆき

編集ライター歴25年以上。食と栄養への興味が高じて40代で社会人学生となり、栄養士免許と専門フードスペシャリスト(食品流通・サービス)資格を取得。食品・栄養・食文化・食問題に関する情報+好奇心のアンテナをボーダーレスに広げ、分かりやすい記事をモットーに執筆中。

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