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楽しいイメージとは大違い? 「乾杯」の発祥が結構ヘビーだった

2025.7.2 LASISA編集部

乾杯の行為には、「会を楽しむ」「喜びや祝福を表す」といった明るいイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。しかし、実はその発祥はあまりポジティブなものではなかったようです。

乾杯の由来は「命を守るため」!?

乾杯の由来知ってますか?乾杯の由来知ってますか?

 結婚式や歓送迎会、誕生日パーティから気の合う仲間との飲み会にいたるまで、様々な場面において会の始まりの合図と言えば「乾杯」。乾杯の行為には、「会を楽しむ」「喜びや祝福を表す」といった明るいイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。しかし、実はその発祥はあまりポジティブなものではなかったようです。

 互いのグラスを当てる「乾杯」の行為の由来には諸説ありますが、有力と言われているのが「毒殺を防ぐため」というもの。中世ヨーロッパ時代、社会情勢が不安定だった頃には、対立関係にある相手の飲みものに毒を入れて暗殺する行為が横行していました。

 これを防ぐために飲む前にグラス同士を強くあて、その勢いでお互いの飲み物を混ぜたといいます。互いに同じものを飲むようにすることで、「毒が入っていない」ことを証明したというわけ。

 また、乾杯の由来としてもう一つ有力な説が「悪魔祓い」説。かつて中世ヨーロッパでは、人間を狂わせてしまうお酒には悪魔が宿り、そのまま飲むことは危険と考えられたそう。グラスをぶつけて音を立てることで「悪魔を払うことができる」とされ、この行為が乾杯に繋がったとも言われています。

 このように乾杯の由来は諸説あるものの、現在の「乾杯」とはかけ離れた目的だったのは間違いないでしょう。

 一方で、現代においても「乾杯」の行為は変化しています。ワイングラスの場合は、乾杯時に「グラスをぶつけない」のがマナー。特にビジネスやフォーマルな席で使われるワイングラスは薄く、ぶつけると割れてしまうことも。乾杯は目線ほどの高さまでグラスを持ち上げ、軽く会釈する程度が良いとされています。さらに、結婚式の場合には万が一グラスを割ってしまうと「関係にひびが入る」ことを連想させてしまうリスクも。グラスを当てないように、特に気をつけて乾杯したいですね。

 かつて毒殺や悪魔を心配しながらグラスを合わせていた時代には考えられなかったであろう、現代の乾杯シーン。「乾杯」の由来を知ると、今の乾杯の場がより楽しく、喜ばしいものとなるかもしれません。

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