夏の保存食といえば「梅仕事」ビギナーも簡単&失敗しない秘訣を紹介!
2025.6.19 夏木紬衣
6月ごろに行われる「梅仕事」とはどんなもの? 実際に作るには何から準備すればいいのか? 夏の風物詩、梅仕事の詳しいやり方を解説します!
「梅仕事」を始める前の準備

6月ごろに行われる「梅仕事」とは、その年に収穫した梅の実で梅酒や梅干しなどを作ることです。用意した材料を保存容器に詰めて、鍋で煮たりするだけで作れる夏の風物詩。梅仕事を成功させるコツと、梅仕事ビギナーにおすすめのレシピをご紹介します。
(1)梅の選び方
梅はできあがる味の好みで選びます。実がしまっていて若い「青梅」を使うとキリッとした味わいになり、オレンジに色づいていい香りがする「完熟梅」を使うとまろやかな味に仕上がります。
(2)用意する道具
梅を漬けるための、ガラス製保存容器が必要です。保存容器を選ぶときは、漬ける量よりも大きいサイズを選ぶのがポイント。梅酒の場合、梅1kgに対して氷砂糖500gとホワイトリカー1.8Lが入るので、市販の保存容器なら5Lのものがちょうどいいサイズです。保存容器を使う前に、熱湯消毒またはアルコール消毒をしておきましょう。
梅の下処理の方法

(1)傷つけないようにやさしく洗う
梅をボウルに入れ、流水でやさしく洗い流します。ざるに空けた後、水気を切りましょう。このとき大きな傷や傷んでいる部分があれば、切り落としてください。
(2)きちんと水気をふき取る
水分は腐敗の原因です。清潔な布巾やペーパータオルを使い、梅の軸の中までしっかりと水分をふき取りましょう。
(3)ヘタを取る
梅の表面を傷つけないよう、竹串を使ってヘタを取り除きます。くぼみに水気が残っていたら、このタイミングでふき取ってください。
簡単にできる「梅仕事」3選
(1)梅シロップ(保存期間:冷蔵庫で約1年)
初心者も簡単に作れるのが「梅シロップ」。アルコールを含まないので、ジュースにすれば小さなお子さんと一緒においしく飲めます。梅と氷砂糖を同量(完熟梅1kgに対して氷砂糖1kg)を用意し、ガラス製の保存容器に梅と氷砂糖を交互に入れます。シロップが梅全体にかぶってから約1カ月漬ければ完成です。
(2)梅酒(保存期間:日の当たらない涼しい場所・常温で1年以上)
氷砂糖が溶けきるまで約3カ月、味に深みがでておいしく飲めるまで半年ほどかかる、じっくり育てていく梅仕事です。漬ければ漬けるほど豊かな味わいに変化していく様子を楽しめます。梅1kgに対して、氷砂糖500g、ホワイトリカー1.8Lを用意します。梅シロップと同じく、梅と氷砂糖を交互に保存容器に入れ、3カ月以上冷暗所に保管してください。
(3)梅ダージリン(保存期間:冷蔵庫で3カ月)
「梅ダージリン」は、料理家・エッセイストの今井真美さんの梅仕事レシピです。ダージリンの華やかな香りと梅のさわやかな風味が交差する、とっておきのシロップができあがります。用意するのは完熟梅300g、ダージリンのティーバッグ2〜3個(または茶葉3g)、砂糖200g、水300ml。鍋に梅、砂糖、水を入れ、弱めの中火で梅を転がして、灰汁をすくいながら8分煮ましょう。ダージリンのティーバッグを入れたら2分煮出して完成です。一晩経ったら食べごろになります。
【まとめ】
準備と作り方のポイントをおさえれば、料理が苦手な方でもトライできます。梅酒のように長期保存するものは、腐敗を防ぐためにアルコール消毒をきちんと行い、清潔に保つことを心がけるのが成功のコツです。まずは少量から、梅仕事を始めてみませんか?
美容や食など、くらしにまつわるテーマを中心にコラムを執筆。 好きなものや思い出をNotionにまとめがちな記録魔。パンとコーヒーラバーなので週末のパン屋・カフェめぐりがいとしの時間。化粧品検定1級、化粧品成分検定1級を有する。
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