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“令和のプリンス”がついに降臨!「バチェラー・ジャパン」シーズン6(1〜2話)が映し出す“誠実さ”と“静かなときめき”のはじまり

2025.6.9 北村有

ついに始まった「バチェラー・ジャパン」シーズン6。マレーシアを舞台に繰り広げる新シーズン! シリーズ最年少を飾る久次米一輝さんと女性たちの顔合わせ、ファーストローズの行方は…!?

初対面の場で見えた誠実な姿勢と“意外性”

「バチェラー・ジャパン」シーズン6より「バチェラー・ジャパン」シーズン6より

※ネタバレあり※

 マレーシア・クアラルンプールを舞台に始まった「バチェラー・ジャパン」シーズン6。シリーズ最年少の30歳、共立美容外科のドクター・久次米一輝が6代目バチェラーとして登場し、「まさかここまでのハイスペック男性が来るとは…!」とSNSでも早くも話題を呼んでいる。ルックスはもちろん、話し方や佇まいにも落ち着きがあり、「本物のプリンス」と呼ぶにふさわしい品格をまとっていた。

 今回は「バチェロレッテ」からのスピン参加ではなく、“純粋な新バチェラー”としての参加も久しぶり。ゆえに参加女性たちも事前に彼の存在を知ったうえで臨んでおり、覚悟とモチベーションの高さがひしひしと伝わってくる。今回の旅のテーマは「勇気」。シャイで自己アピールが苦手だと語る久次米が、女性たちとどう向き合い、自らの心をどう表現していくのか。今回のシーズンは“恋愛力”だけでは測れない、感情の深い旅になりそうだ。

 恒例の初対面&自己紹介シーンでは、久次米と旧知の仲である石森美月季の登場が波紋を呼んだ。「知っている人がいるとは思っていなかったから、複雑な気持ち」と率直に語りながらも、他の参加者たちにその関係性を丁寧に説明する姿は、まさに誠実そのもの。

 初回のカクテルパーティでは、久次米が緊張からかうまく話せずに詰まる場面もあったが、参加者たちが温かく見守り、励ます姿が印象的だった。全員に向かって「表現の仕方に思うことがあれば遠慮なく言ってください」と伝える姿勢もまた、彼がこの旅に本気で臨んでいることの表れだろう。

 話が合いそうだった医師仲間の酒井愛里寿をあえて初回で落とした判断にも、久次米の「恋愛」と「親近感」は別という明確な線引きが感じられた。一見冷静だが、非常に的確に人を見ている。

ファーストインプレッションローズの意外性と、誠実な距離の詰め方

「バチェラー・ジャパン」シーズン6より「バチェラー・ジャパン」シーズン6より

 ファーストインプレッションローズを受け取ったのは、西川歩希。にこやかでポジティブな彼女の“癒し系”の雰囲気に、久次米は自然と心を開いたように見えた。そのままふたりで噴水と朝日を見に行くプチデートが実現し、西川の明るさと素直さに惹かれていく様子が丁寧に描かれていた。

 また、加藤紀穂に焦点が当たるシーンも多く、まだ話せていないにも関わらず彼女の存在感はかなり強い。もしかすると、今後大きな展開を呼ぶ女性かもしれない。

 エピソード2では、初めてのグループデートと特別な「ホワイトローズ」ルールの登場があったが、もっとも印象的だったのは、黒澤楓とのやりとりだ。ふたりは「言葉で気持ちを伝えるのが苦手」という共通点を確認し合い、楓が自身の離婚歴を率直に語ると、久次米は「教えてくれてありがとう」としっかり受け止めた。

 一度はそのまま別れるかに見えたが、久次米が自ら追いかけて砂浜でサプライズローズを手渡すという、これまでのバチェラーシリーズではあまり見なかった展開に。その後に「嬉しかった?」と一言たずねる久次米の“ちょっとしたイタズラ心”も垣間見え、彼の中の人間味や、意外な可愛らしさも見えてくる名シーンだった。

感情のスピードはゆっくり。だからこそ信じられる“誠実さ”

「バチェラー・ジャパン」シーズン6より「バチェラー・ジャパン」シーズン6より

 現時点で、久次米が誰か特定の女性に恋している様子はまだ見られない。だが、それこそが彼の“誠実さ”の証明でもある。気になる女性には積極的に話しかけつつも、全員に対して丁寧に時間を取ろうとする姿勢からは、恋の駆け引きではなく「人として向き合う」姿勢がにじんでいる。

 それは裏を返せば、彼自身がこの旅を「自分のペースで、焦らず、でも真剣に進めたい」と考えている証とも言えるだろう。エリートでちょっと近づきがたい印象を持たれがちな彼だが、じつは不器用で、でも真面目で、そして“かわいい”一面もある。そのギャップが、すでに参加者女性たちの、そして多くの視聴者の心をつかみはじめている。

 シリーズを追い続けてきた視聴者からすれば、「やっと新しい風が吹いた」と感じられるシーズン6。久次米一輝という“令和の王子様”は、これまでのバチェラーとは異なるテンポと温度感で、確かに「真実の愛」を見つけに来ているように見える。

 この旅が進むにつれて、彼の本音やときめきの瞬間がどう表れていくのか。豪華さとスリルだけでなく、“感情の手触り”を大切に描いていきそうな本シーズン、次回以降も見守りたい。

 北村有

ライター。2019年に独立。主に映画やドラマ関連のレビューやコラム、インタビュー記事を担当。主な執筆媒体はtelling, / ぴあWeb / CYZO ONLINE / TRILL / LASISAなど。映画館と純喫茶が好き。

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