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【ペット可物件】 ニーズあるのに…なぜ増えない? 賃貸の2割とどかず、大規模調査で見えてきた “課題” とは

2025.5.29 LASISA編集部

ペットと暮らせる賃貸物件はとても希少。やっと見つけたと思っても家賃が高くて諦めたり……。ライフルホームズが実施した、「ペット可物件」の現状を紹介します。

ライフルがアンケート調査を実施

犬や猫との暮らし、サイコー犬や猫との暮らし、サイコー

 不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」が、「ペットとの住まい探しの実態」に関するアンケート調査を実施、その結果を発表しました。

 調査は2025年4月、5年未満にペット可賃貸物件の契約経験があり、犬または猫の飼育経験がある全国20~50代の男女1100人と、同サービスに加盟する賃貸仲介または管理を行う事業者(接客が週1回以上)の131人を対象に行われたものです。

 同年3月時点での、ライフルホームズにおける「ペット可」物件の掲載割合は19.3%。4年前(12.9%)と比べて6.4ポイント上昇しているものの、全体の2割にも届いていないのが現状です。

 また、同サービス内でペット可物件は“不可”の物件と比べて平均3万4518円も家賃が高く、それにもかかわらず物件情報の掲載日数は16.6日短い、つまり不可物件より2週間以上早く埋まってしまうことが明らかになりました。

 実際に犬・猫を飼っているユーザーへのアンケートでは、住まい探しでペットがいることを理由に不便を感じたり、困ったりした経験が「ある」としたのは91.6%。具体的な内容は、多い順に「『ペット可』の物件数が少なかった」「家賃が高かった」「敷金・礼金などの追加費用が掛かった」「ペットの種類・大きさに制限があった」などでした。物件探しから契約までに掛かった期間も、ペットのいる利用者の方が長期化に傾向が見られました。

 不動産会社側から見た現状はどのようなものなのでしょうか。賃貸不動産の現場ペット可物件のニーズが増えていると感じる割合は67.2%。ただ一方で、入居者からのペットにまつわるトラブル相談の対応頻度は「よくある」6.1%、「ときどきある」58.3%、「全くない」35.7%と、「ある」が過半数を超えています。

 具体の内容は「近隣の部屋のペットの鳴き声がうるさい」「近隣住人が飼育禁止のペットを飼っている」「共用スペース(廊下・エレベーター)などでのマナー違反」など。さらに、物件オーナーから聞いたペット不可の理由は、「物件の破損や汚れが発生し、修繕費や回復期間が長くなる恐れがあるため」「過去にペット飼育者とのトラブルがあったため」「ペットが苦手な人やアレルギーのある人の入居を妨げないため」などが上位に。

 オーナーの4割弱が実際のトラブルを経験しており、こうした経緯がペット可物件増加の妨げの一因になっていることも考えられます。

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