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春先の“夏日”が熱中症の引き金に!?夏バテ対策にもつながる《暑熱順化》アクション3つを解説

2025.5.4 夏木紬衣

気温も徐々に暖かくなってきてGWレジャーや旅行を楽しもうとしている人が多いのでは? そこで気おつけたいのが熱中症…夏バテ対策にもつながる「暑熱順化」について紹介していきます!

熱中症を起こしやすいタイミングに要注意

熱中症を起こしやすいタイミングに要注意熱中症を起こしやすいタイミングに要注意

 熱中症は7〜8月の真夏に起こりやすいというイメージはありませんか?熱中症になるかどうかはその日の気温や湿度だけではなく、“体が暑さ慣れしているかどうか”が大きく関わります。熱中症予防のキーワード「暑熱順化」について、具体的なアクションをご紹介します。

 これからの時期、熱中症を引き起こしやすい時期は以下が挙げられます。

(1)5月の暑い日
 温暖化の影響で4月下旬から始まるゴールデンウィークの期間であっても、最高気温25℃以上の夏日や30℃以上の真夏日になることが増えてきました。春の寒暖差から抜け出したばかりなので、体が暑さに追いつけず熱中症を起こしやすいタイミングです。

(2)梅雨の晴れ間・梅雨明け
 雨が降り比較的気温が落ち着いた日が続くと、たとえ梅雨入り前に暑さ慣れしていても、暑さに適応する前の状態に戻ってしまいます。梅雨の晴れ間や梅雨明けは、気温とともに湿度も高まるので、発汗による体温調節の機能が妨げられてしまうのが熱中症リスクを高める原因です。

(3)お盆明け
 お盆期間中に冷房のきいた屋内で過ごす時間が増えると、暑さ慣れした体が元の状態に戻ってしまいます。帰省や旅行による疲れがたまった状態も、熱中症を招く原因のひとつです。

暑さに慣れる「暑熱順化」で夏バテ&熱中症対策!

「暑熱順化」とは、体が暑さに慣れることです。暑い日が続くと体は次第に暑さに慣れて順応しますが、急に気温が上がり夏日や猛暑日が続くと、体は暑さに慣れず熱中症を引き起こしてしまいます。

暑熱順化できている体は、発汗でスムーズに熱放散されることで体温が上がりにくく、汗に含まれる塩分が少ないので、ナトリウムを失いにくい状態です。一方、暑熱順化できていない体は、血流量が増えにくいことで発汗がうまくできず、体内の温度が上昇します。発汗しても汗に含まれる塩分濃度が高いので、脱水状態に陥りやすいのです。

 2025年4月10日、日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトの一環として、「暑熱順化前線」が発表されました。沖縄や九州の一部の地域では、早くも4月下旬から暑さ慣れのアクションを喚起。いちばん遅いエリアである北海道や関東では、5月下旬から暑熱順化アクションを促しています。体が暑さに慣れる暑熱順化に必要な期間は、数日〜2週間かかると言われています。まだ涼しい間に、暑熱順化のアクションを意識するのが大切です。

3つの暑熱順化アクション

(1)ウォーキング、ランニング
 1回あたり30分のウォーキング、1回あたり15分のジョギングは、週5日くらいのペースで取り組むのがおすすめです。わざわざウォーキングの時間を確保しなくても、通勤・通学で約30分歩く時間があればOK。エスカレーターを使わずに階段を使う、バスを使わずに歩いてみるなど、歩く機会を増やすと無理なく続けられます。

(2)ストレッチ、筋トレ
 ストレッチや筋トレなど、屋内で体を動かすメニューは、1回あたり30分を週5回以上取り組むことを推奨しています。ストレッチだと物足りない、汗をかかないというときは、ピラティスやヨガに挑戦するといいですよ。

(3)湯船につかる
 シャワーで済ませるのではなく、湯船に浸かって汗をかくのが暑熱順化のカギです。半身浴でじっくりと汗をかくのもよし、全身浴を行い短時間で汗をかくのもよし。2日に1日くらいのペースがおすすめです。

【まとめ】
 暑熱順化を目指すアクションは、“少し汗ばむくらい”の運動量・活動量がポイントです。すでになにかしらの運動を始めている方は、汗ばむくらいの強度に高めたりトレーニングメニューを見直したりするといいでしょう。

美容&ライフスタイル系ライター 夏木紬衣

美容や食など、くらしにまつわるテーマを中心にコラムを執筆。 好きなものや思い出をNotionにまとめがちな記録魔。パンとコーヒーラバーなので週末のパン屋・カフェめぐりがいとしの時間。化粧品検定1級、化粧品成分検定1級を有する。

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