おせち料理の由来と意味は?絶対に外せない3種“祝い肴”は関東と関西で違うって知ってた? おせちの栄養面まで栄養士ライターが解説
2024.1.1 野村ゆき
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数の子(関東・関西)/数の子はニシンの卵。粒の数が多いことから子孫繁栄を意味します。また、ニシンは「春告魚(はるつげうお)」の異名から迎春にふさわしいとされ、ニシンに「二親」の字を当てて父母の長寿も祈願します。家族の幸せと新春の慶びが詰まった縁起物。
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黒豆(関東・関西)/日に焼けて真っ黒になるまでマメに(元気に)働けるよう、無病息災の願いをこめたもの。関西では「しわが寄らないように(年をとらないように)」という意味で丸くふっくらと、関東では「しわだらけになるまで長生きできるように」と、わざとしわが入るように煮上げる違いも。
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田作り・ごまめ(関東)/カタクチイワシの稚魚を乾燥させて甘辛いタレにからめたもの。かつて素干しが田の肥料として使われたことから「田作り」、米が5万俵収穫できたことに由来して「五万米(ごまめ)」の文字をあてて呼ばれることも。五穀豊穣や豊年満作の願いが込められています。
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たたきごぼう(関西)/ゴボウを叩いてゆで、ごま酢やくるみ和えなどにします。ゴボウが地中深くまで根をはる野菜であることから、家の土台がしっかりとするようにと願いがこめられています。また、ゴボウを叩いて開くことで、開運の縁起も担いでいます。
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筆者宅は関西×関東のMIX祝い肴。円満を願って丸皿に盛り付けます。
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筆者宅のおせち。お重のセオリーにこだわらず、縁起物×家族の好物を織り交ぜて詰めています。
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「お煮しめ」には、将来の見通しが良くする穴があいた「れんこん」、縁結びにつながる「手綱こんにゃく」、立身出世を願う「たけのこ」などの縁起物が詰まっています。
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「おせち」は縁起の良さ、彩りの華やかさだけでなく一年の始まりにふさわしい栄養バランスを備えている!
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おせちの由来と意味は?
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祝い箸でおせちを食べて、神さまと一緒にごちそうをいただきます。奥深い!
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「祝い肴」4品の栄養価(筆者調理の場合)
編集ライター歴25年以上。食と栄養への興味が高じて40代で社会人学生となり、栄養士免許と専門フードスペシャリスト(食品流通・サービス)資格を取得。食品・栄養・食文化・食問題に関する情報+好奇心のアンテナをボーダーレスに広げ、分かりやすい記事をモットーに執筆中。
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